Made-in-Japan English
いつも楽しみにしている、ラジオ英会話のテキストに連載中のColin Joyce氏のコラム。
今月は、"A Journey into Japanese"と題して、日本語の中の"Loanword"(外来語、借用語)について考察した内容だった。
ヴァージン・ロードの衝撃
個人的に驚きだったのは、『ヴァージン・ロード』が和製英語だったという事実。
I wonder who first came up with the idea that a bride walking up the aisle is walking the bajin rodo ("virgin road").
(⇒日本語(拙訳): 花嫁があの通路を歩くことを『ヴァージンロードを歩く』というのは、誰が最初に考え出したんだろう?)
だったら、それを英語では何て言うのか?
辞書で"virgin road"を引いてみたら、<和製英語>と但し書きをした上で、
【標準英語】aisle where a bride walks
<英辞郎 on the WEBより>
とあった。どうやら、その特別な状況および通路のことを言い表す、そのものずばりの言葉はない模様。
日本の結婚産業による『発明』だろうか? 考え出した人、すごいよね?
借用違い?
こちらは、英語から言葉を借用しているものの、本来とは異なる意味で使われているケース。
たとえば、テストでカンニングする、と言うけれど、英語の"cunning"は、ずるがしこい、狡猾な、という意味の【形容詞】。
(なお、日本語のカンニングを意味する名詞は、"cheating")
それから、日本語のフライング・スタートは先走った失敗だけど、英語で"flying start"と言った場合、それは競争における、好調なスタートを意味するのだそう。
複合と創造
また、外国語と日本語を組み合わせてできた、"compound words"(複合語)として、
- シャボン玉(スペイン語+日本語)
- 満タン(日本語+英語の"full tank")
が挙げられていた。
言われてみてはじめて、これらが外国語を具にした、まぜご飯だったことに気づく。
そして、日本語を第一言語としない人の目線で、これが面白くて新鮮に感じられる、ということが、すごく面白くて新鮮だった。
次回のコラムも楽しみ!
(テキストが届いたので、実はもう読んでしまった。日英鉄道オタク考、といった感じの内容で、こちらもかなりおもしろかった。NHKラジオ ラジオ英会話 2017年 03 月号 [雑誌])
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