Kombuchaは紅茶キノコ？

NHKラジオ『実践ビジネス英語』の中で、思わぬ謎に出会った。

発酵食品 in the U.S.

現在進行中のテーマは、『食品市場の動向』"Food Market Trends"。

アメリカでの食品業界の販売戦略の変化や、その背景にある消費者の健康志向について、会話が繰り広げられるのだけど、話が『発酵食品』に及んだ時、登場人物の一人が、こんな発言をした。

I like their funky,acidic taste. Plus they have all sort of good bacteria that cleanse your digestive system and boost your immune system. I like snacking on kimchi while having a cup of kombucha or genmaicha.

（その一風変わった酸味が、私は好きですね。おまけに、それらには消化器官をきれいにして免疫機能を高める、いろいろな種類の良いバクテリアが含まれています。コンブチャや玄米茶を飲みながらキムチをつまむ、というのが私のお気に入りです）

＜ＮＨＫラジオ実践ビジネス英語 2017年 1月号［雑誌］ (NHKテキスト) ＞

玄米茶はともかく、昆布茶とキムチの組合せって、しょっぱすぎるのでは？

と思っていたら、語句解説コーナーでの杉田先生の説明によれば、

「アメリカで言うKombuchaは、昆布茶ではなくて、紅茶キノコのことです」

んん？？

紅茶キノコって、昭和の頃に一時流行った、あれ？

あれが、アメリカでは、Kombucha？

君の名は

気になって、"Kombucha" で検索してみたら、はたして、出てきた画像は『紅茶キノコ』であった。

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＜画像：Kombucha - Wikipedia＞

これが何故、Kombuchaと呼ばれているのか？

◆英語版Wikipedia：

Kombucha originated in what is now Manchuria around 220 BCE, and is said to have been imported to Japan around 400 CE by the physician Kombu.

＜Kombucha - Wikipedia＞

（Kombuchaの起源は、紀元前220年頃、現在の満州の地域にあり、紀元400年頃、Kombuという医師によって日本にもたらされたと言われている）

Kombuというお医者さんの名前説。うーん、どうなんだろう。。

◆日本語版Wikipedia：

欧米における Kombucha という名称は日本語の「昆布茶」と似ているが、紅茶キノコと昆布茶は全く別のものである。The American Heritage Dictionary は、英語話者がゼラチン状の培地を海草（昆布）と誤解し、「昆布茶」と混同したものと推測している。

＜紅茶キノコ - Wikipedia＞

なお、The American Heritage Dictionaryの記述は、こちら。

The Japanese word perhaps being used by English speakers to designate fermented tea due to confusion or because the thick gelatinous film produced by the kombucha culture was thought to resemble seaweed.

＜American Heritage Dictionary Entry: kombucha＞

紅茶キノコのあの謎の物体を『昆布』と誤解した説。

上記英語版WikipediaのKombu先生説よりはまだ、こちらの方が信憑性が高そう（な印象を個人的に受ける）。

もっとも、どちらの説も推測に過ぎないので、真相は闇の中。

そして、名前の由来もさることながら、こちらのKombuchaとキムチの組み合わせもまた、想像すると、口の中が難しくなる。

体にいいのなら、トライしてみるべきか？