センター試験の英語を昭和世代がやってみた感想2017
【追記】2018年はこちら ⇒ センター試験の英語を昭和世代がやってみた感想2018
大学入試センター試験の問題・解答が新聞に出ていたので、昭和の英語教育を受けてきたアラフィフの私(英語しゃべれない、ふつうのおばさん)が、英語の筆記・リスニング問題をやってみた。
概要
時間と配点は、
- 英語(筆記): 1時間20分、200点満点
- 英語(リスニング): 1時間、50点満点
上記記事内にある、河合塾コメントによれば、
筆記は、
昨年の本試験とほぼ同じ形式で、実践的なコミュニケーション能力を問うという現行課程の方向に沿った出題であった。
リスニングは、
出題傾向に大きな変化はないが、聞いた言葉を他の言葉に言い換える力がより問われるようになった。
とのこと。
採点結果
- 筆記: 164点(200点満点)
- リスニング: 46点(50点満点)
筆記は、制限時間1時間20分のうち、19分26秒を残して終了。
リスニングは、制限時間1時間だけど、リスニング問題じたいが30分で終わったので、その時点で終了。
なかなかの健闘だったと自分では思う。逆に言うと、英語の『実践的なコミュニケーション能力』を必要とする試験ではなかったということか。
所感
まず驚いたのは、筆記の第1問が、
- 下線部の発音が他の3つと異なるものを選べ
- 第一アクセントの位置が他の3つと異なるものを選べ
という、昭和の英語定番問題だったこと。なつかしくてノスタルジーにひたりそうになった。(でも今、この問題、必要なんだろうか?)
全体的には、あくまで個人的な感想だけど、『実践的なコミュニケーション能力を問う』という割には、問題のレベル・点数配分とも、筆記試験、それも長文読解を偏重しすぎているように感じた。
出題傾向とレベル感
筆記試験は、英文読解力を問うという意味では、よくできた問題だと思った。
語彙はTOEICに出てくるのよりやさしいけど、読み飛ばすことを許さない出題の仕方なので、かなりのスピードで英文を読みこなして理解できないと、回答できない。
一方、リスニングの方は、問題を2回聞けるので、比較的やさしく感じられた。
ただ、リスニング問題の音声が30分で終了してしまうので、残りの30分、どう過ごせというのか、その意図が謎である。
音声による情報提示はすでに終わってしまっているのだから、受験生に無駄な苦悶の時間を与えるだけのような気がするのだけど。。
おもしろかった問題
筆記の長文読解で、『朝、目覚めたら猫になっていた!』男の子の話がおもしろかった。最後は『夢オチ』で、日頃の自分の言動を反省するというもの。
リスニングでは、お弁当のイラストが4つあって、男女の会話(ぼくのイチゴとキミのソーセージを交換しよう)から、正しいお弁当を選ぶ問題が楽しかった。ご飯に梅干しがのってて、レンコンとか玉子焼きとか、和風のおかずがおいしそうだった。
英語教育の向かう先
ネタ的におもしろい問題もあるものの、『実践的なコミュニケーション能力を問う』試験かというと、正直ちょっと首をかしげたくなる。
「あー、やっぱり今どきの英語教育は、昭和の頃とぜんぜん違うんだわねぇ」
という結論になるかと思いきや、受験英語はやはり、受験英語なのだった。
今後、英語の4技能試験の実施が検討されているようだけど、どんなふうになっていくんだろう?
英語残念世代の代表としては、若い人たちが、コロコロ変わる受験英語の勉強に必死で、英語力を磨くヒマがない、といった事態にならないように祈りたい。
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