1000時間ヒアリングマラソンの謎と正体
アルクの英語学習教材『1000時間ヒアリングマラソン 』をはじめた。
直近のTOEICの結果をふまえて、英語学習の新たなスローガンを
多聴・多読を心がけつつ、語彙・文法の基礎固め
としたので、多聴・多読用の教材をいろいろ検討した結果、ヒアリングマラソンに決定。
最初の1カ月を無事に走り終えたので、意外な発見を含め、感想をまとめてみる。
もくじ
- 長年の謎
- 1000時間の意味
- 教材の全容
- スキマ時間対応可
- 聞いて・読んで・味わう文学
- 米以外の英語も豊富
- 柴原先生~!!
- 勉強法の勉強
- 質実剛健
- 高額教材?
- まとめ
- 追記:1年後の効果は?
- ヒアリングマラソン公式サイト
長年の謎
実を言うと、このヒアリングマラソン、長年ずっと謎の存在だった。
何しろ、アラフィフの私が高校生だった頃には、すでにあったと思う。
(※今年で発売35周年とのこと。あらためて驚いた)
それ以来、
- 『1000時間』って具体的に何をもって1000時間なのか?
- 値段が高そうだけど、どんな内容で、効果はあるのか?
といった疑問を持ったまま、ン十年経過。。
1000時間の意味
テキストの説明によると、1000時間というのは、
1年に1000時間、つまり1日に約3時間、英語の音声を「聞いて理解する」過程を繰り返すことで、英語を英語のまま理解できるようになることを目的としています。
そして、その1000時間の中には、ヒアリングマラソン教材の他、英語の海外ドラマや英語ニュースなどの視聴もカウントする。
要するに、1000時間は『目標値』あるいは『コンセプト』で、決して苦行のように1000時間延々と聞き続けることを意味するわけではなくて、ほっとした。
ちなみに、1000時間といえば、私がNHKラジオの英語講座を聞き始めたのが3年半前で、少しずつ勉強量を増やし、目標だったTOEIC900点越えをようやく果たしたのが、先月のこと。その間の延べ学習時間が、ちょうど1000時間くらいなので、ある程度効果が出るまでの単位が1000時間というのは、実感として納得できる。
この先、もう一段階レベルアップするには、さらに1000時間必要ということなのだと思う。よし、がんばろう!
教材の全容
教材は、メインのマンスリーテキストと、副教材の『ENGLISH JOURNAL』がセットで毎月届く。
マンスリーテキストにはCD2枚、EJにはCD1枚附属。
本のつくりとしては、副教材のEJの方がゴージャス(10月号は付録もついてた)。
マンスリーテキストは、ワークブックも兼ねていて、各種トレーニングを取りそろえた感じ。てっきりヒアリング一辺倒かと思っていたので、意外だった。
音源の素材も、インタビュー、ニュース、映画、小説、と様々。
旬の内容なので、ちょうど気になっていた映画や本がたくさん登場する。
最初、「これ全部やり切れるのかな?」と思ったけど、おもしろそうなところからつまみ食い的に手を付けていたら、2週間経つ頃には、まだやってない箇所をページをめくって探すくらいになっていた。
以下、内容に関して、個人的注目ポイントを挙げてみる。
スキマ時間対応可
各ワークには、所要時間の目安が記載されているので、スキマ時間に取り組みやすい。
聞いて・読んで・味わう文学
文学作品やレクチャーを掲載したコーナーは、聞き応え・読み応えあり。
10月号から3か月は、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェの小説『アメリカーナ』の抜粋。ちょうど日本語版を読もうかと思っていたところだったので、原文を聞いて・読んで、文化背景の解説もあり、しっかり味わえてよかった。
音源CDは適度な長さでトラックを区切ってあるので、小分けにして聞くことも可能。
テキストと連動したアプリもあるので、移動中にまとめて聞くとか、使い分けると便利かも。
米以外の英語も豊富
マンスリーテキスト、EJとも、英語ナレーターは、イギリス英語、アメリカ英語、カナダ英語と様々なので、TOEICのリスニング対策としてもいい感じ。
インタビューやトークのコーナーでは、英語ネイティブ以外の人も登場する。英語をコミュニケーションのツールとして使いこなす彼ら彼女らに、学ぶところ多し。
柴原先生~!!
個人的にすごくうれしかったのは、この春終了したNHKラジオの番組『攻略!英語リスニング』の柴原智幸先生のコーナーがあったこと。
お気に入りの番組だったので、終了した時はかなりショックだったけど(参考:攻略!英語リスニング終了後のシャドウイングどうしよう問題)、これでもう、さみしくない!
シャドーイングや "Repeat and Look Up" など、『攻略!英語リスニング』と同様のトレーニングに加えて、ディクテーションもあり。
全文くまなく書き取るのはちょっとハードルが高いけど、↓こんな風に遊び心のあるワークなので、楽しめる。
ディクテーションをやってみて、単に音としてではなく、文脈や文の構造に意識を向けないと、助動詞とか冠詞を正しくキャッチできないということに気づかされた。
これをしっかり続ければ、文法力も向上しそう。
【2018/7追記】柴原先生のコーナー『トレーニング・ジム』は終了しました。
※なお、他のコーナーにも、シャドーイング、ディクテーション、リピーティング等を組み合わせたトレーニング多数あり。
参考:
勉強法の勉強
マンスリーテキストもEJも、コンテンツはバリエーション豊富で勉強に飽きさせない工夫が随所に見られるけど、トレーニング方法そのものは、ある意味、英語学習の王道と言える。
段階を踏んで内容を聞き込んでいくリスニングや、シャドーイング、ディクテーションなど、自分の弱点がくっきりとあぶりだされて、痛いけど気持ちいい。
こうした基本の勉強法を身に付けるという点でも、とても有用なカリキュラムだと思う。
◆ 参考:こちら↓からテキストの中身をお試しできる
※『1000時間ヒアリングマラソン 』の他、『ヒアリングマラソン 中級コース 』・『ヒアリングマラソン・ベーシックkikuzo!<キクゾー!> 』・『ヒアリングマラソン ビジネス 』もあり。
質実剛健
ヒアリングマラソンを1ヶ月間、実際にやってみて、全体的に『質実剛健』という印象を受けた。
『〇〇だけで英語ペラペラ』みたいな調子のいいことは言わない代わりに、良質のコンテンツをどんどん供給してくれる。
多聴・多読の『具』を探す手間がなくなって、英語の勉強そのものに時間をかけられるので、すごく助かる。
あとは自分のやる気次第! 結局、これに尽きるのだと思う。
高額教材?
そして、気になるお値段について。
『1000時間ヒアリングマラソン 』(1年分)の価格は、53,784円。
1ヶ月あたりだと、4,482円。
この金額をどう判断すべきか?
比較対象として、今まで実際に利用してきた英語学習素材の値段や内容を見てみると、
- TOEIC公式問題集、1冊3,024円。
- 洋書は2,000~3,000円が多い。音源なし。
- NHKラジオ講座はテキスト1冊485円~。ただし、だいたい5~15分番組なので、『多聴』を目指すと多数の講座を掛け持ちすることになり、これまで最大8講座、テキスト代は1ヶ月あたり4,624円かかっていた。
個別に購入していると気付きにくいけど、英語の学習量が増えるにつれ、かなりの金額になっていた。
昔と違って、英語のニュースサイトやTEDスピーチ等、無料で視聴できるものもたくさんあるので、大いに利用させてもらっているけど、自分がちゃんと理解できているのかどうか、うやむやになってしまい、今ひとつ効果が実感できず。
やはり、理解度を検証できるような方法でトレーニングを積むことが必要なのだと痛感。
こうしたことを考え合わせると、リスニングを中心に、各種トレーニングを取り揃えたヒアリングマラソンのプログラムはかなり貴重で、実は相当リーズナブルと言えるのではないだろうか。
まとめ
アルクの英語学習教材 1000時間ヒアリングマラソン は、意外にも質実剛健でリーズナブルだった。
やはり、35年も続いている教材って、それだけの理由があるのだと納得。
英語力を伸ばすには、地道にたくさんトレーニングするしか道はないわけで、留学やスクール通学以外でそれに相応しい手段を探した場合、多くの人がたどり着くのがヒアリングマラソンということなのだろう。
英語学習を習慣化するためのメイン教材として最適だし、すでにやっている学習に加えてトレーニング増強を図る場合にも、内容的にバランスがいいので取り入れやすい。
私はNHKラジオ講座との併用で、1000時間達成を目指したい!
ヒアリングマラソン中の方、一緒にがんばりましょう!
追記:1年後の効果は?
ヒアリングマラソン公式サイト
↓アルクの1000時間ヒアリングマラソン公式サイトはこちら。
【参考】
- 1000時間ヒアリングマラソン は、受講期間が1年間。
- ヒアリングマラソン6カ月コース は、半年間のコース。
その他、コンテンツ内容が異なるコースとして、
等あり。
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