カルロス・ゴーン解任劇、気になる仏報道
カルロス・ゴーン氏の逮捕、解任劇について、フランスではどのように報道されているのか。
ルノーの筆頭株主である仏政府の動向…といったものとは別に、一般人の目線で個人的に気になった記事をあげてみる。
もくじ
西川社長は明智光秀?
Le Monde(ルモンド)の記事では、日産の西川社長のことをメンターだったムッシュ・ゴーンをクビにした裏切者、と表現していた。
日産経営陣に対する不信と嫌悪が感じられる。
『本能寺の変』を引き合いに出して、主君の織田信長を自害に追いやった明智光秀を西川社長に重ねていたのが印象的だった。
知られざる東京拘置所
こちらは、フランスで購読者数の多い経済紙、Les Echos(レゼコー)の記事。
ゴーン氏が拘留されている東京拘置所の様子について、詳しく紹介されている。
記事によれば、拘置所に入るとまず、次のような質問をされるらしい。
« Êtes-vous homosexuel ? »
« Est-ce que quelque chose vous inquiète ? »
« Avez-vous fait modifier votre pénis ? ».
訳:
「あなたはホモセクシュアルですか?」
「何か心配なことはありますか?」
「ペニスに手を加えていますか?」
3番目の質問はどういうことかと言うと、過去の入所者で、ペニスに真珠を埋め込んでいたyakuzaが感染症で重症になったケースがあるためーーと、最近、同拘置所に入っていたヨーロッパの男性は言っているそうだ。
(何故そんな局部的な質問なのか不思議だけど、健康診断をしても盲点になる箇所だから、ということだろうか?)
つづいて、拘置所内での日常の様子。
ゴーン氏は一人部屋にいて、その狭さ(3畳、6.48㎡)と、いかに孤独な環境であるかが説明されている。
話すことも鼻歌を歌うことも禁じられているが、朝の点呼では自分の番号(日本語で)を大声で言わなければならない。
食事(肉、米、スープ、野菜)は1日3回、8:00、11:50、16:20。
夜9時に就寝。
不思議の国ニッポン
東京拘置所の中については、多くの日本人にとっても未知の世界だろうけど、フランスの人々の目にはどう映るのだろう?
ゴーン氏解任劇に見る日産、および日本の企業文化とともに、『得体の知れない』印象を与えているのでは?という気がする。
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