らーめんてーぶる

Lamentable(残念な、ひどい)な英語からの脱却を目指して、地味に奮闘中。NHKラジオ講座、TOEIC、1000時間ヒアリングマラソンの学習記録と感想のブログ

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2050年の技術_英『エコノミスト』誌は予測する

イギリスの "The Economist" 編集部による、未来予測の本を読んだ。

 

※原書はこちら↓

Megatech: Technology in 2050

Megatech: Technology in 2050

  • 作者: Daniel Franklin
  • 出版社/メーカー: The Economist
  • 発売日: 2017/03/28
  • メディア: ペーパーバック
 

 

内容は

今後数十年にわたって世界を変えることになりそうなメガテック(破壊的で大規模な技術の変化)について、ジャーナリスト、科学者、起業家、研究者、SF作家がそれぞれの専門分野について予測。

執筆陣は、ノーベル賞物理学者や、メリンダ・ゲイツ(ビル・ゲイツのパートナー)他、豪華で幅広い。

個々の記事が独立しているので、まずは特に興味をひかれるものを読んでみよう、と思って本を開いたら、やめられなくなって全部通読してしまった。

  • 政府が「脳」に侵入する
  • ARを眼球に組み込む
  • プライバシーは富裕層だけの贅沢品に

等々、どきっとするようなトピックも多いけれど、いずれも奇をてらった感じではなく、人間のあり様について考えさせられる内容だった。

 

ゴルゴ13も失業か?

各種兵器のハイテク化による戦争の変化を予想した『曲がる弾丸と戦争の未来』の章では、今後開発されるであろう兵器の脅威もさることながら、今現在すでにライフルによる狙撃距離が2,475メートルを記録しているという事実に驚かされる。

※2009年にイギリスのスナイパーがタリバン兵を射殺した際の記録で、その弾丸の飛行時間は6秒近くに達したとのこと。

これって、すでにマンガの世界、ゴルゴ13をも超越しているように思える。

そういえば、ゴルゴ13が最近、外務省とコラボしているのは、スナイパー引退後の活動を視野に入れてのことなのだろうか。。

 

 

孤独な現実世界

個人的に最も考えさせられたのは、『ARを眼球に組み込む』の章。

スマートフォンの代わりに、誰もがARメガネを使うようになる。それによって、目の前の道にたどるべき順路が示され、レストランではメニューが不要になる。また、他言語を話す人との会話はリアルタイムで翻訳される。

ここまではドラえもん的「あったらいいな」の世界。

やがて、ARメガネは「スマート眼球」のインプラントになるかも、という予測はかなり怖い。とはいえ、気持ちの上で「うわー、怖い」と突き放すことができる。

一方、

VRやARの業界を支配する会社の意に沿わないユーザーは、接続を遮断されてしまう。

それが何を意味するかというと、仮想現実・拡張現実から切り離された、ただの現実世界を一人漂流することになってしまう。

同じ時代・同じ空間を生きているはずのに、自分だけ違う世界にいる、という未来を想像すると、じわっと恐ろしい。

けれど、いや、待てよ、と思う。

もしかしたら、今すでに、というか、ずっと前からこういうことは起きているんじゃないだろうか。

たとえば、持てる者と持たざる者は事実上、別々の世界を生きており、持てる者は拡張現実の中にいて、不都合な現実を見ずにすんでいる、というような。

それがVRやARによって、身もふたもなくあぶりだされるだけで、実は元々、そういう世界を生きているのかもしれない。

すごく考えさせられるし、後を引く怖さだ。

怖いけど、読んでよかった。

 

英語で読みたい

この本、できれば英語の原書でも読んでみたい。

あと、編集元の "The Economist"(週刊誌)も。

ちなみに、本書の訳者あとがき(訳者は土方奈美氏)に、

「英『エコノミスト』誌を毎週欠かさず、表紙から裏表紙まで読みなさい」。

訳者がアメリカの通訳・翻訳大学院に留学したとき、第一線で活躍する通訳者の教授から最初に受けた指示がこれだった。経済はもとより政治、社会問題まで、世界でいま何が起きているかを深い分析とともに伝える同誌を読むことで、知的な基礎体力と洗練された表現が手に入るから、と。

とあった。ハイレベルな英語教材として、すごくよさそうだ。

 

The Economistの購読検討メモ

<単号のみ購入の場合>

"The Economist" をamazonで単号のみ購入する場合、1冊1,360円(紙媒体のみ)。

 

The Economist [UK] Dec 22 - Jan 4 2019 (単号)

The Economist [UK] Dec 22 - Jan 4 2019 (単号)

  • 出版社/メーカー: The Economist Newspaper Limited
  • 発売日: 2018/12/25
  • メディア: 雑誌
 

 

<定期購読の場合>

定期購読する場合、申込先は、本家 "The Economist"、日経BPマーケティング、雑誌のFujisan.co.jpの3社あり。(※下記リンク参照)

購読媒体の選択肢は、以下の3種。

  1. 紙媒体のみ
  2. 紙媒体+デジタル
  3. デジタルのみ

ただし、『3.デジタルのみ』があるのは、本家 "The Economist" のみ。

料金を比較したところ、『1.紙媒体のみ』と『2.紙媒体+デジタル』については、3社とも全プラン(期間、学割料金)、同額。

("The Economist"(英)のサイトでも、アクセス側の国を自動検知されて、円で金額表示される)

もし、デジタルのみでOKなら、本家 "The Economist" でデジタル購読の申込をするのがいちばん安いけど、それ以外の場合は、どこで申し込んでも料金の差はなし。

 

参考: 1年(51冊)購読の金額

『1.紙媒体のみ』 ⇒ 44,300円(1冊あたり869円

『2.紙媒体+デジタル』 ⇒ 53,300円(1冊あたり1,045円

※料金以外の差としては、日経BPマーケティングのみ、以下の特典あり。

  • 請求すれば見本誌を送ってくれる
  • 定期購読の新規申し込み特典として、『2050年の技術』の原書・『MEGATECH Technology in 2050』(英文、ペーパーバック、242ページ)のプレゼントあり(学割購読は対象外)

 

比較まとめ: デジタル版のみなら、本家 "The Economist"で、それ以外なら、日経BPマーケティングで定期購読申込みするのがよさそう。

ハイレベルな読み物で、英語力+知的な基礎体力の向上なるか?

 

参考:各社リンク

本家 "The Economist"
 ⇒ https://subscription.economist.com/DE/EngCore/Ecom/MastheadCTA

日経BPマーケティング
 ⇒ 英国The Economist(エコノミスト)定期購読|日経BPマーケティング

雑誌のFujisan.co.jp
 ⇒ 英国The Economist(エコノミスト)Fujisan.co.jpの雑誌・定期購読

 

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