らーめんてーぶる

Lamentable(残念な、ひどい)な英語からの脱却を目指して、地味に奮闘中。NHKラジオ講座、TOEIC、1000時間ヒアリングマラソンの学習記録と感想のブログ

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英語で読んだらすごさがわかってきた村上春樹

正直言って、村上春樹作品がちょっと苦手だった。

あくまで個人的な印象だけど、多くの作品に共通する『僕』の一人称、一人称なのに主人公の言動が受け身なところ、受け身なのに妙に全能感に満ちていて、女性蔑視がほの見える感じ、にイラッときてしまう。

ところが、NHKラジオ『英語で読む村上春樹』で何作品か読み込むうちに、感じ方がだいぶ変化してきた。

英語だから『やな感じ』が漂白されるのかな、と当初はひねくれたことを考えていたけど、むしろ英語になってなお『心をざわっとさせる何か』がしっかり存在しているすごさに気が付いた。それっておそらく人類共通のものなんだと思う。

しかもその解釈のしかたは読者にゆだねられていて、いくらでも深読みできてしまう。同じ人間が読んでも、その時々の状況で、受け取り方が変わってきそうだ。

今月の放送は『カンガルー日和』で、一見、ほのぼのとした若いカップルの話だけど、だんだんブラックな裏のある話に思えてきた。

カンガルー日和 (講談社文庫)

カンガルー日和 (講談社文庫)

  • 作者: 村上春樹,佐々木マキ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1986/10/15
  • メディア: 文庫
 

 

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