フランスの脱獄王とブジュパ
フランスの刑務所で起きた脱獄劇がすごすぎて、びっくりした。
How to 脱獄
上記記事によると、脱獄王ことドワヌ・ファイード受刑囚(強盗未遂等で懲役25年の服役中だった)の脱獄は、今回が2回目。
その脱獄方法と経緯は以下のとおり。
1回目(2013年):
13年の脱獄では外部から監視の目をかいくぐって受け取った拳銃を使って刑務所職員4人を人質に取った。同じく外部から入手した爆薬で刑務所の壁3つを次々と壊し、塀の外までたどり着いた後で、待たせてあった自動車で逃げた。脱獄に要した時間は30分ほどだった。この時は1カ月半の逃走の末に拘束されている。
2回目(2018年7月):
まず刑務所の外にいた共犯者3人が搭乗体験と偽って近くの飛行場でヘリコプターを奪い、パイロットを人質に取った。ヘリはそのまま刑務所に向かい、中庭にいたファイード受刑者ともう1人を回収。刑務所の警備が対応する間もなく、飛び去った。ヘリは現場近くで乗り捨てられて火を放たれ、パイロットは解放された。
。。と、映画さながらというか、昔、アニメのルパン三世でこの手のシーンをよく見たような気がする。
今回は結局、3カ月におよぶ逃亡の末、潜伏先のアパートで拘束された由。
「ブジュパ(動くな)」。10月3日午前4時、警官隊が銃を向けた先に、逃走の疲れか痩せたルドワヌ・ファイード受刑者の姿があった。
ブジュパ!
上記の「ブジュパ」は、フランス語表記だと
(Ne) bouge pas
になるのだと思う。
(メモ:-er型規則動詞とallerは、動作主がtuの命令法では語末のsを省略)
英語のmoveに当たるbouger(←不定形)は超基本動詞のはずだけど、不思議なことに、初級フランス語(~仏検3級)の重要単語には登場しなかった。
chanter(歌う)や danser(踊る)よりもむしろ使用頻度が高そうなのに、なぜだろう?
(bougerの類語déplacerも出てこなかった)
せっかくなので、この機会にbougerの活用(直接法現在)を押さえておきたい。
je bouge
tu bouges
il bouge
nous bougeons
vous bougez
ils bougent
フランス語の勉強にもなったし、非常に印象深い脱獄事件であった。
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